楠隼人 ~ピーター先生~

公開日 2020年09月17日(Thu)

みなさんこんにちは。

今回から楠隼での生活に携わる多くの方々をご紹介するコーナー,人呼んで「楠隼人」をブログにアップしていこうと思います。

このコーナーは,生徒会広報委員が楠隼の様々な人にインタビューした内容を載せるものとなっております。

 

今回は,先日離任式で本校を離れられたピーター先生です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

本「楠隼中学校・高校に来てどのくらいですか?」
ピ「2年間です。」

本「日本に来ようと思ったきっかけは何ですか?」
ピ「実を言うと,元々私はアメリカから外国に飛び出す気はなかったんです。きっかけは大学の最終学年の時に友人から外国,具体的には日本で過ごしてみるのもいいんじゃないかと勧められた事ですね。そこで僕自身,確かにアメリカにずっといたけれども,これを機に外へ飛び出して見るのもいいんじゃないかと思い始めました。」

本「好きな日本の食べ物は何ですか?」
ピ「そうですねぇ,日本の食べ物はどれもおいしくて,日によって何を食べたいか変わるんですけど,強いて挙げるならお刺身とかの生魚ですね。」

本「先生はどんな授業をされているんですか。」
ピ「高校に行くことが多いのですが,1年生には発音,アクセント等を,2年生にはグループでのディスカッションやディベートを通してよりよいコミュニケーションの取り方を,3年生では複雑な英文でも整理して読めるような文法を教えています。どのクラスにも共通して言っていることは英語はあくまでも自分の目標を叶えるためのツールであって目標ではないと言うことです。」

本「何を意識して授業をしていますか?」
ピ「私は「生徒は明るく賢い」という事を常に念頭において授業をしています。先生というのは生徒にとって上司というよりも生徒に寄り添い共に歩むものだと思っています。だから何を考えるか,つまりすぐに答えを教えるのではなく,どのように考えるのか,あくまで答えを導き出す課程でサポートする存在であるように心がけています。また生徒達に疑問や課題に対して自分自身の考えを述べさせるようにしています。」

本「2年間楠隼にいる中で一番の思いでは何ですか。」
ピ「うーん,僕にとってはどの経験も素晴らしいもので順位付けをするのはとても難しいのですが,現在の3年生が昨年アメリカへ海外大学企業連携研修にいく前に行った,ディベートに向けたディスカッショントレーニングがとても印象に残っています。高校3年生(当時2年生)一人ひとりが積極的に英語を使おうとして,とても楽しそうに活動していました。協力してもらった他の学校のALTの先生達も感激していました。」

本「夢は何ですか?」
ピ「夢,というよりはしたいことになってしまうかもしれませんが,アメリカに帰ったら家族や友人との時間をとりたいですね。そして大学院で博士号を取って心理学者として学校で働きたいと思っています。生徒達によりよい学びを届けるだけでなく,先生達がよりよく教えるための手助けがしたいと思っています。」

本「何かモットーあるいは好きな言葉があれば教えてください。」
ピ「"Catch more flies with honey than with vinegar."(直訳:お酢よりもハチミツで多くのハエを捕まえよう)(意:厳しくするより優しい方がより多くの望みを得る)ですかね。教育というのは生徒と教師間の人間関係に基づいて成り立っていると思っているので,良好な関係を築くことでより良い教育を施せたらと思っています。」

DSC_6169

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『ピーター先生は9月11日を以て楠隼を離任し,自分の夢のためにアメリカへ飛び立ちました。ピーター先生には本当にお世話になりました。クラスでのディベートトレーニング,文法の授業から,個人的な英検に向けた練習,さらにはアメリカ文学や発展的な文法まで教えていただきました。

アメリカ人と違い,寡黙な日本人を相手しての授業,戸惑うこともあったとは思いますが,先生が伝えたかったことは生徒にきちんと伝わっていたと確信しています。本当にありがとうございます。

これからはもっと自信を持って,快活に自分の意見を言えるよう努力していきます。今も頑張るピーター先生に思いを馳せながら。

               インタビュワー兼翻訳 高校3年 本田』