この木 なんの木

公開日 2020年03月03日(Tue)

現在,コロナウイルスの影響で臨時休業となり,

校内に生徒はいません。寮内に,帰省を待つ生徒が何人か残っている状態です。次に帰ってくるのは4月です。

生徒の皆さんは,大量に出された課題に自宅でしっかり向き合ってください。

 

ところで,職員室の横の中庭に珍しい木が植えてあります。

ニシキギ1

近づいてみます。

ニシキギ2

変な枝ですね。

ニシキギ3

では,問題です。

「この枝から突き出た板は何でしょう。はたして,どのようなはたらきをするのでしょうか。」

 

シンキングタイム!

 

チク

タク

 

チク

タク

 

チク

タク

 

終了です!

 

 

正解は,

「特にはたらきはない」でした。

難しいですね。

 

この木は,ニシキギという落葉低木です。

冬には枝の表皮を突き破ってコルク質の板が伸長するのが特徴です。

さも意味ありげに生えた板でしたが,翼(ヨク)と呼び機能はありません。

つまり,突然変異の結果,たまたま獲得した形質です。

進化とは,ダーウィンが唱えた自然選択説によれば,環境に適した者が生存するということですが,

この翼は環境に適しているわけではなく,ただ珍しい構造であり,また,紅葉も美しいという側面もあり

人に愛されてきた経緯があります。

ニシキギは,淘汰とは逆の現象,選抜とでも言いましょうか,により楠隼の中庭にも生えていたんですね。

 

生徒の皆さん,

なかなか得られない時間を手にしたので,身の周りの科学に目を向け探究することも良いのではないでしょうか。