公開日 2023年03月29日(Wed)
3月24日(金),修了式・離任式・大掃除を行いました。
修了式では,中学生に修了証を授与しました。
修了式での校長式辞を紹介します。
「皆さんには,昨年1学期終業式の際に,フランスの哲学者サルトルの言葉「実存は本質に先立つ」という言葉を紹介しました。
「実際に行動することで,自分の運命が変わる,だから今日から行動してみましょう!」という内容でしたが,自分の1年を振り返ってみてどうだったでしょうか。
「机上の空論」という言葉があります。頭の中だけで,「ああだ,こうだ。」と考えるだけで,現実に合わず,役に立たないという意味です。知っていることや理解できていることと,実際に行動することでは,大きな隔たりがあります。また,やる前から「ああだこうだ」と理論やうんちくだけを語り,実際に行動していない人の言葉には説得力がありません。
結果を恐れずに,まずはやってみること。やってみたら,案外簡単だったということはよくあることです。
さらに,行動する際には,「柔軟さ」も大切な要素の一つです。物事は一定ではなく,その先には「揺らぎ」があります。つまり、この世は「一定」とか「絶対」ということはなく、不確実なことが多く存在する世界です。
「これだけ練習してきたのだから,必ず試合に勝つ。」とか,「あれだけ勉強してきたのだから,試験には絶対に合格する」など,気持ちは大事ですが,なかなか思うように行かないのも事実です
物事の結果を決めつけてかかる人は、自分の思い通りにならなければ、そこに怒りや絶望,挫折などの感情が生まれ、先に進めなくなることが多々あります。
失敗することもある,変わって当たり前,うまくいかなければその時はこうする、といった柔軟な思考力や行動力を身につけておくことが大切です。
話はループしますが,この柔軟な思考力を身につけるためには,行動すること,つまり,数多くの挑戦をし,そして多くの成功と,それに負けないぐらいの失敗をすることだと思います。
一昨日,WBCの決勝が行われ,日本はアメリカに見事勝利し,優勝しました。大会MVPは大谷選手でした。
大会中にテレビ中継のスポンサーである「セールスフォース」という会社のCMが流れていました。内容は,大谷選手が,これまで三振した数,打たれたヒット,ホームランの数など,様々な失敗してきた回数や数字が挙げられた後,「二刀流が無理だと言われた回数は数え切れない。でも二刀流をあきらめたことは一度もない。」という大谷選手の声が流れ,「失敗の数だけ,人間は成長できる」というテロップで閉められるCMでした。
この言葉のように,最後はやはりあきらめない気持ち,結果だけに一喜一憂せずに、失敗したら、次はこうしてみようと、前向きに挑戦をし続けること,昨年実施した文化祭のテーマ「七転び八起き~Never Give Up~」の精神が大切だと思います。
皆さんのこれからの長い人生,色んなことがあります。辛いこともありますが,それと同じくらい楽しく充実した出来事もあります。ですから皆さんには失敗にめげずに,小さな挑戦を積み重ねながら,大きな志の実現に向けて,これからも行動し続けてほしいと思います。
今年度も新型コロナ感染拡大防止のために,様々な制限を設けなければならない一年でした。来年度は,以前のように様々な学校行事が制限のない形で実施できるよう計画をしています。
それぞれの新学年における新たな挑戦に向けて,この休業中に心身共にリフレッシュして新学期を迎えてくれることを期待して,令和4年度修了式の言葉とします。」
また,新寮長の任命式も行いました。
離任式では,楠隼創設初期から尽力された先生方を見送ることになりました。最後のメッセージは熱く,生徒の心に響いた様子でした。
生徒代表お礼の言葉
花束贈呈
校歌斉唱
楠隼中学校・高等学校で尽力された先生方の新天地での御健康と御活躍を祈念いたします。