公開日 2022年08月19日(Fri)
8月18日(木)楠隼中学校・高校の2学期が始まりました。大掃除・新任式・始業式(新任式・始業式は放送で実施)を行いました。
新任式では新しいALTの Evan Kittel 先生を紹介しました。とても穏やかで優しい先生です。
大掃除では暑い中熱心に掃除している姿が素晴らしかったです。
始業式での校長先生の式辞を紹介します。
『おはようございます。
楽しみな時間が過ぎるのは本当に早いもので,あっという間に2学期の始業式を迎えることとなりました。
おそらく,本校が,県内の公立学校で最も早く2学期をスタートする学校になっています。
夏休みはゆっくりと過ごせたでしょうか?
夏休み期間中には,中学校部活動の県大会,高校野球部の南部九州大会,高校陸上部 外園君のインターハイ出場など,うれしい出来事が多くありました。それぞれの大会に出場した皆さん,本当にお疲れ様でした。
さて,2学期の始まりに当たり,2点,皆さんにお願いしたいことを含めてお話しします。
1点目は,1学期終業式でもお話ししましたが,
皆さんには,この2学期を「初めは小さくてもよいので,一歩踏み出す,行動する2学期にしてほしい」ということです。
あれこれ考えていても始まりません。まずは動いてみましょう。
動く前は,遠く前方にモヤモヤとしていて,不安に見える景色も,実際に勇気を出して動き,近くに行ってみると,案外たいしたことはなく,むしろその場では心地よい景色に変わることがよくあるものです。
鹿児島弁のことばに「なこかい,とぼかい,なこよかひっとべ」という言葉があります。
郷中教育でよく使われる言葉ですので,聞いたことのある人は多いかと思いますが,ある困難なことを前にして,できない,無理だといって泣くのか,それともその壁を越えようと飛ぶのか,
「あれこれ考えずに,泣くよりも飛んでしまえ!」 という意味です。
野球のバッターでも同じです。バットを振らないと何も起きません。
思い切って振ってみたら,バットに当たって,ホームランが打てるかもしれません。いずれにしてもまずは「振る!」という行動を起こすことが大切なのです。
「なこよかひっとべ」の気持ちで,行動する2学期にしてください。
もう1点も,1学期の始業式と入学式でお願いしたことで,校訓にある「至誠」の具現化についてです。
校訓の「至誠」という言葉は,中国の「孟子」という古い書物の中に出てくる言葉で,「至誠にして動かざるものは,未だこれ有らざるなり」という言葉に由来しています。
どんなに賢くても,理にかなっていても,この上なく誠実でなくては人を動かすことはできないという意味です。人間一人では生きていけません。
これから様々な分野で未来のリーダーとなるべき皆さんには,「人の痛みが分かる人間,他人が喜ぶことを率先してやろうとする人間」になってほしいのです。
世界に目を移すと,ロシアによるウクライナへの武力侵攻が続いています。身近なところではいじめの問題や他人への誹謗中傷,そして私たちの学校内でも,「自分さえ良ければ良い」、「他人のことなど気にしない」というような出来事が起こっています。
「人の痛みが分かる」とは,人の立場に立って、その人にどう接すれば良いか、誠意を持って考えることだと思います。
自分の周りにいる友人,家族,先生方,寮のスタッフの方々に対して,相手の気持ちに立って行動して下さい。
「自分の目標に向けて一歩行動する」,そして「人の痛みを理解し,相手の気持ちに立って行動する」
2学期はこの2点を是非お願いします。
新型コロナ感染に対しては,まだまだ注意が必要な状況です。
今年こそは,約20日後にある体育祭で保護者の方々に是非観覧していただきたいと考えています。
これからしばらくの間は,再び不自由な寮生活を送ってもらうことになりますが,生徒の皆さんのご協力を是非お願いします。
2学期もがんばりましょう!』
コロナ対策のため,放送による始業式になりましたが,集中して式辞を聞いている姿が印象的でした。楠隼生の2学期の活躍に期待しています。